毒出しのお灸とは、体の中にたまっている食毒、水毒などの毒を出すためのお灸である。
体に毒がたまるとその部位の色は悪くなる。また離れた部位の色が悪くなることもある。
黒(腎)、青(肝)、黄(脾)、白(肺)、赤(心)など色と五行は関係がある。
毒出しのお灸では、黒と青の部位を特に重視し、そこに毒の反応が強く出ていると考えている。
毒出しは流行の言葉でいえば、デトックスに近いのかもしれない。
代謝が関係してくるため、腎の臓が関係してくる。腎と黒である。
寝不足や目の使い過ぎなどで、目の下が黒または青のクマが出ることがあるが、これは肝腎の関係と毒出しのお灸では考えている。その他の考えでは脾胃であったり、腸の関係も指摘されているようだ。
重病の患者で、目の下のクマが強く出ることもある。
なお、目の下のクマはそんな簡単に消えない。色素沈着のことも多いので。消えたとしても一時的なことも多い。
美容面から女性も気にしていることもあり、相談も受けるが、簡単ではない。治療以上に、まずネットをやめて、よく眠ろうと言っている。
皮膚の色が黒くなるということは、そこの血液の流れは悪くなり、冷えも生じていることも多い。
毒出しのお灸は、毒を出すという意味では寫法のお灸である。
皮膚の色を重視するため、触診よりも望診を重視する。
手法であるが、温灸、点灸両方ある。
熱量は、毒を出すためにそれなりに必要ではあるが、熱いお灸だけではなく、温かい温灸でも毒出しはできる。
皮膚の色を目安にすることも多いため、ツボを点ではなく、面と捉えることも多いので、温灸の利用が必要になってくる。
また毒出しの観点から、余計なものを取らないことも大切で、特に食生活の見直しが必要と思われる。