足三里、手三里は有名なツボである。
圧痛も出やすい。
昔は、手三里は面疔に有効と言われていた。
皮膚のできものに効果的なのかもしれない。
多壮灸。
大腸経のツボは皮膚疾患に効果的と意見もある。
大腸と皮膚の関係は考える必要はあるのかもしれない。
内経の説では皮膚は肺及び大腸に属する。
手三里に圧痛がある場合は、腕や手の疲れがあることもあるが、現代でスマホやPC疲れもこのツボに反応が出やすいようだ。
デルマトーム的には頚椎4~5番に関係がありそうで、頚部の症状にも使える。
手三里は大腸経なので、大腸とも関係があると思う。便秘や下痢の人も圧痛反応が出やすい。
貧血にも効果的と言われているが、お灸の誤治療による立ちくらみやめまいにも効くといわれている。
脳への効果があるということだろうか。
脳の充血に効果的という意見もある。
風邪の時も手三里に圧痛反応が出ることがある。
手の疲労や腱鞘炎でも手三里に反応に出やすいが、このときは首にも問題があることが多い。基本的には多壮灸になる。
足三里は胃経の合穴である。胃の熱を取り除くツボと言われている。風邪で胃に問題があると胃熱の影響から足三里に圧痛反応が出ることがある。
神経疾患に効果的なのは、胃が神経の影響を受けやすいというものもあるのかもしれない。
足三里は、慢性病に有効なツボとも言われている。だから長寿の灸と言われることもある。
足三里にお灸をすることで、健脚と胃腸の弱りを防ぐという意味もある。
脾胃の気虚や陽虚、脾虚から来る湿に対する治療としても使われることもある。
デルマトーム的には腰椎4~5番との関係から、腰痛の治療として使えることもあると思う。
足三里の灸は、頭寒足熱の全身的調整を果す灸として有名であるが、これは頭に上がった気を引き下げる効果があるということなのかもしれない。手三里の灸も脳に上がった気を引き下げる効果があるらしい。
手三里、足三里の灸は、胃腸に対するお灸にもなると思うので重要になると思う。
手三里、足三里の灸は、基本的な灸法なのかもしれないが取穴は意外と難しいし、お灸の場合は圧痛反応が基本になるようだ。
副腎皮質の働きをよくし、各種ホルモンの分泌にも作用するらしいので、脾腎にも関係があると思う。