なぜ、病気になるのかを考えた時に内臓的には、小腸の機能低下から来る炎症があるような気がします。
この小腸の炎症は、風邪との関係もあるようです。
それでは、小腸の機能低下による炎症は、なぜ起こるのかというと、食に含まれる菌が原因ではないでしょうか。
食物は常時無菌状態ではないです。
湿度、気温、時間が揃えば、菌の汚染が増加します。
小腸の温度は内臓の中では高い方ですが、細菌による炎症からさらに高くなると思います。
菌は、小腸粘膜から栄養素とともに血管に吸収され、全身組織に循環します。
その結果、体の各部で炎症が起こりやすくなり、痛みなどの症状も起こります。
また、風邪をひくと体の各部で炎症が起こりますが、頭(脳)、目、喉、鼻の炎症のほか、小腸の炎症も起こりやすいと思います。
小腸の働きは、栄養分の吸収と輸送です。
小腸には体内の免疫細胞の60%以上が存在しており、人体最大の免疫器官です。
東洋医学では、胃腸の働きが悪くなったり、腸内環境が悪化したりすると、全身に必要な気を補うことができなくなります。
五臓六腑の小腸の募穴は、関元であるが、丹田と考えることができるため、重要性は高いです。
関元は、気を集めることができ、血とも関係が深いです。
小腸と表裏関係にあるのは、心の臓です。
腸管造血説や心臓の機能は、血と関係が深いです。
現代医学的には、心臓は小腸とともに、内臓の中では温度が高いです。
小腸の機能低下には、腹部の温灸が有効だと思います。
臍の塩灸も小腸に対して効果的です。
腹部の温灸で、熱による刺激を与えて、血液の循環を良くすることで、腹部の毒を動かすことが施術上は大切になります。